学習習慣のない小学1年生を家庭で勉強させるには、どうしたらよいのでしょう。
放牧系幼稚園で野放しに育ててきた息子。小学校入学を控え、「お勉強についていけるかな」などと心配していた矢先、コロナ禍でいきなり2カ月間の休校となってしまいました。そこで実践したのが、楽しく勉強できる「遊び学習」。無理にドリルをやらせ、勉強ぎらいになるよりずっといい! 実際に試し、子どもの目が輝いた学習法を教科別にお伝えします。教材やアプリに頼らない、お財布にもやさしい方法を紹介していきますね。
小1・国語の家庭学習法4選
①「〇」がつく言葉探し
国語の遊び学習・1つめは、ひらがなを練習した後に、その字がつく言葉を何個思いつくかを競争するゲームです。
例えば、「あ」の書き方を練習した後に、よーいドン!で、あし、あり、あめ、あめんぼ…などと親子別々で紙に書いていきます。制限時間がきたら、1語ずつ順番に発表していき、言えなくなった方が負け。タイマーを設定しておけば、ドキドキ感が倍増します。字を練習しながら語彙も増え、一石二鳥!
子どもの気持ちが乗るよう、勝ち負けの割りあいを調整して下さいね。
このゲームは、コロナ休校時の宿題に1週間で飽きて、勉強がはかどらなくなったときに生まれました。軽い思いつきで始めたところ、想像以上に楽しんでいました。少しの工夫で子どものモチベーションは大きく変わるのですね。ゲームの要素がポイントで、しりとりでも何でもよいと思います。
②○○家・あるあるカルタ
国語の遊び学習・2つめは、「家族のあるあるでカルタを作っちゃおう」という方法です。
お…おなかがすいたら、きゅうりをかじる
な…なかなか寝ないよ、○○くん←息子の名前
わ…わすれんぼうのお母さん
子どもと作るとこんな感じですかね…(;^_^A
家族のコミュニケーションにもなって楽しいですよ。きょうだいのいるお宅では、子ども同士でどんどん進めてくれるそうです。我が家はひとりっ子なので、親の負担はそれなりでしたが…。
絵を描くのが好きな子なら、文章を一緒に考え、絵札の制作は子どもに任せると、ママの時間を確保できるかもしれません。
こちらは幼稚園の先生に教えていただいた遊び学習で、お子さんが大きくなった今でも大切に保管されていました。こんな形で家族の思い出を残すのもいいなあ、と感じました。
③お手紙を書く
国語の遊び学習・3つめは、じいじ・ばぁばやお友達など、身近な人にお手紙を書くことです。
ひらがなの練習になるだけでなく、字のサイズを揃えまっすぐに書く練習、言いたいことを表現する練習、ができます。書けば書くほど上手くなるので、子どもの上達を実感できますよ。
また、「この子は小さい“つ”を入れるのが苦手なんだな」などと子どもの弱点を把握できます。ちなみに息子は『たべる』を『かべる』と書いたり、『さがす』を『はがす』と書いたりそれ以前の問題でした(;^_^A
さらに、この遊び学習の最大のメリットは、もらった人が喜んでくれること。例えば外出自粛で気持ちが沈んでいる時など、孫から可愛いお手紙が届いたら励みになりますよね。勉強とコミュニケーションを同時にできるお得感! お返事がくれば、今度は音読の練習ができます。
便箋を手作りする、可愛い形に折る、お気に入りのシールを貼る、等工夫して、子どもを上手にのせてみて下さいね。
④幼少期に自分が読んだ本の読みきかせ
国語の遊び学習・4つめは、親が昔好きだった本を一緒に読むことです。「読解力」は、他の教科を学ぶ上でも大切なスキルですよね。文章はママ、セリフは○○ちゃん、などと交互に読むのもおすすめです。
「うちの子は本があまり好きではなくて」という方がいらっしゃるかもしれません。
何を隠そう、息子がそうでした。集中して聞いてくれないので、親のテンションもだだ下がり。しかし私の実感ですが、「親の熱量が子どもに伝染」するのです。
そこで「自分が幼少期に好きだった本」が、突破口となります。
振り返れば私自身が「子ども向けの本って単純でつまらないなあ」などと感じていました。けれども、幼少期に好きだった本は懐かしさもあり、わくわくしながら読みきかせできました。親の気持ちが乗っていると、子どもも目をキラキラさせて聞いてくれますよ。
読み聞かせには、親も楽しく読める本がおすすめです。
小1・算数の家庭学習法3選
①カレンダー作り
算数の遊び学習・1つめは、カレンダーを手作りすることです。
「四角いマス目の中に丁寧に数字を書く」初歩の数字の練習と全く一緒ですよね。併せて、定規の使い方、曜日、祝日、などを教えられます。
ただし、途中から「マス目はおかあさんが書いて」となるのはお約束(;^_^A
「カレンダーをつくりたい」と言い出した息子の要望に応えたところ、結果数字の練習になりました。1月と12月では、クオリティが全然違っていました。
FAX用紙(切り取り線がある)に月日を書いて、上部を無料配布されている小冊子をカットして綴じたら、カットができるカレンダーの出来上がり!息子は喜んで自分の部屋で使っています。
②麦チョコの足し算引き算
算数の遊び学習・2つめは、お菓子やフルーツを使った足し算引き算の練習です。
「計算」がどういうものか、体験を通して学べます。
実際にお皿に入れた麦チョコで実演。
「○○くんが麦チョコを3粒もっていました。あとからお母さんが7粒もってきました。併せて何粒になったでしょう。」で式と答えを書かせます。
次は子どが問題を出す番。
「ここに麦チョコが10コあります。○○くんが4つ食べました。残りはいくつ?」
引き算が好きですね(笑)。
食べたり足したりしながら、順番に問題を出しあうと、子どもはもうノリノリ!
みかん、グミなどなんでもいいですよね。
お菓子以外で子どもが喜ぶもの⇒ピーナツでやろうとしたら、1殻に実が2つあるのでわかりにくい感じに(;^_^A 余談でした(笑)。
③数図ブロックを使ったゲーム
算数の遊び学習・3つめは、数図ブロックを使ったゲームです。
担任の先生に聞いた話では、数を5や10のまとまりで捉えられるようにすることが、算数脳の形成にとてもいいそうです。1年生位だと「ゲーム」と名前をつけるだけで、楽しんでやってくれます。
ゆっくりと拍手して、手をたたいた数をブロックで作ってもらいます。あるいは、裏向きにして置いた数字カードを1枚ずつ表に返し、数をブロックで並べるスピードを競う、などなんでも即興でゲームになります。数図ブロックはゲームのバリエーションを作りやすいので、おすすめです。
小1・生活の家庭学習法4選
①ご飯やおやつを作る
生活の遊び学習・1つめは、お料理を一緒に作ることです。
食材に関する理解が深まり、好き嫌いが減りました。また、みんなが食べる料理を自分が作ることで、子どもは家族の役に立つ喜びを味わえます。そのような経験の積み重ねが、自己肯定感を育むのではないでしょうか。「これ、ぼくが作ったんだよ」と夫に伝える時の誇らしい顔をみると、私もとても嬉しくなります。
②お料理ノートを作る
生活の遊び学習・2つめは、一緒に作ったお料理の写真と気づきをノートにまとめ、パパなどに見せることです。
インプットした知識を他者に伝える(アウトプットする)作業は、2020年の教育改革でも推奨されている学習方法。学びが深まり脳に定着します。ノートに字を書く練習にもなりますし、親子共に達成感を味わえます。
この「親子共」という点がポイント!子どもと料理をするのは時間も神経も使うので、正直面倒に感じる時もあります。そんな時ノートのページが膨らんでいくのは励みになります。ブログを書いて記事がたまっていく感覚に似ているかもしれません。ぜひ試してみて下さい。
ノートに書く内容は、材料やつくり方・作りながら感じたこと・味の感想など、子どもが書きたいことを自由に書かせましょう。
③野菜や果物を育てる
生活の遊び学習・3つめは、野菜や果物を育てることです。
植物の生態を肌で感じられ、学びはたくさん!収穫の喜びを味わえるので食育にもなりますよ。息子は、毎日いちごやトマトの花や実をチェックして嬉しそうにしています。花が咲いて、虫が受粉して、実がなって…という過程を見ていると、親も感動します。
庭がない場合は、野菜用のプランターを活用しましょう。
④生き物を飼う
生活の遊び学習・4つめは、生き物を飼うことです。
動物の生態をリアルに感じ、命の尊さを学べます。残念ながら息子は生き物に関心がうすく何も飼っていないのですが、私が子どもの頃は、魚やカブトムシを飼っていました。特に弟は何時間も釘付けで水槽を見ていました。自然や生き物から得た知恵は、大人になった彼の中に息づいている気がしています。
どんな家庭学習法でもOK!学ぶ楽しさを教えよう
子どもが勉強嫌いにならない11の「遊び学習」を、教科別にご紹介しました。
特に小学校入学前などは、どこまで勉強しておけばよいのか、授業についていけるだろうか…などと、心配や悩みはつきませんよね。
うちの子は「出来る子」ではないので、それなりに工夫が必要でした。いかにも「お勉強」という形をとらなくても、「知識が身につけばOK」というスタンスで取り組んでいます。
まずは『勉強すること=楽しいこと』だと感じてくれたらうれしいですよね。わが子に合った学習方法を子どもと一緒に見つけていきましょう!
ここまで読んでくださった方の中には、お子さんの入学を控え、不安を感じている方もいるでしょう。todoを明確にすると不安がやわらぐかもしれません。下記の記事もご参考にしてくださいね↓
小学校入学までにできるようにしたことと、入学後自然に覚えたこと
【小学校入学説明会資料より】就学前に身につけたい習慣25を公開!